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松村 達郎; 竹下 健二*
ACS Symposium Series, 933, p.261 - 273, 2006/07
TPENのピリジル基の結合位置が異なる3種の異性体、t2pen, t3pen, t4penを合成し、これらと脂肪酸の一種であるデカン酸との協同抽出によるAm(III)とEu(III)の分離を試みた。これら3種の異性体は、水溶液中での、水素イオン,金属イオンとの錯形成に関する挙動は非常に似ているが、AmとEuの抽出挙動はまったく異なることが明らかとなった。t2penのみがデカン酸との協同抽出によりAmを抽出可能であり、Euとの分離係数は100であった。他の2種類の異性体は、抽出能力が非常に低くAmとEuの分離は観察されなかった。ピリジル基の窒素ドナーが骨格のN-C-C-N構造に近接しているt2penのみが、Amを分離可能であった。